「神が創ったように創れ」

最終更新: 3月21日


 さて、ブログ始めましたのイントロは済んだところで実質の一発目。よーし新年だ!というところで相当な急ブレーキの緊急事態宣言…というアンビバレントなスタートから始まっている令和三年。いつもより人に会ってない・会えてないのでブログを始めたことに対する反響の有無もあまり分からないという状況ということもあって何を書こうかな??と年末年始にぼんやり考えていたのですが、一発目なのでタイトルに神が含まれているように(笑)大きい或いは抽象的なテーマです。

 この「神が創ったように創れ」というのは自分が建築を始めたきっかけとなった建築物であるスペインのサグラダ・ファミリア(聖家族教会)の設計者であり建築家のガウディが残した名言です。

 一昔前の名言ブームも過ぎ去ってそこまでメイゲンメイゲン聞かなくはなりましたが、偉人が残した深く広い言葉というのはあるもので、新年に当たっての抱負のようなものとして紹介です。

 この名言ですが、建築家やデザイナーのものに限らず名言ブームの時期に本やSNSでご多分に漏れず自分もいろいろな名言に触れる機会があり、ガウディは確か昔に伝記も呼んだので生い立ちから何から知ってはいるのですが名言って知らなかったなと。

 で、私はガウディのこの名言を読んだ瞬間に感銘を受けた…訳ではなく、思いました。「いや、幾らガウディだってなんておこがましいことを言うのだろう…神…神が創ったようにって…。」と。捉えようによってはガウディが創っているものは神が創ったものレベル。どうだすごいだろう俺(ガウディ)。というように捉えられなくもありません。

 この名言を知ってからしばらくはそんな風に思っていて、そんな考えは寝かしておいたのですが幾許かの月日を経て、いや待てよ。と。あのガウディがそんなに傲慢なハズはない。じゃあどういう意味なんだろう?と仕事の経験値も上がっていく中で思い直していくうちになんとなく理解が進んだのですが、これは一言で言うと

 「合理的(といっても日常的に使われる、ただただ効率のいいものとはニュアンスは異なりますが)」ということなのではないかな、と。

 「理にかなっている」ということは設計をする際には何に置いても重要で、まぁ、「理」というと好き/嫌いが関係する見てくれのデザインよりは構造の領域の話になりそうではありますがそうではなく、これまで仕事をしてきた中で成立したもの/しなかったもの・よく出来たもの/そこまでではなかったもの(自己評価と人や人々、世の評価とは異なることもありますが)を振り返ると、「合理的なものがよい」という以上に様々な意味合いで「合理的でないと成立しない」とさえ言えるのではないかな。と。

 ある程度具体的には、"何かデザインされたもの"というのは出来たものだけ見ればそれはもう"パッ"と生まれたように見える(よく考えなければ自分にもそう見えますが )ものではありますが、設計をするに当たっては世の中がどういう状況にあるのか・そのプロジェクトに関わる人々の想いがどの程度あるのか・予算や工期がどの程度あるのか・何が求められているのか・弊事務所としてどの程度の力を注げるのか等々、多くのファクターがあるもので、そういったスキーム全体を眺めて案を提案して、そこからあーでもないこーでもない・こうかなああかな という調整をお施主様や実際に作る方々もろとも…いや、もろともというに近くなる場合もあるのですが、ただひたすらに調整や修正をし続けてようやっと一つの仕事が完成する。という具合なので、多くの要素が絡み合う中で様々な物事のバランスが崩れないように「理にかなった」ものである必要があるし、そうでないとそもそも一つのプロジェクトとして成立しない。と言えるのではないかと。

 もちろんガウディが言っているのは建物や空間の寸法や素材、色がどうこうというような設計の最も本質的な部分に関して言っているのだろうけど、そういった部分以外にも神様でも何でもないただの一人間、一事務所が世の中に何かを生み落とすにはそれこそ"神が創ったように"創るくらいの心持ちで望まねば。と今では思っています。

 また、これに近い日本の慣用句のようなものとして「お客様は神様です」というのがありますが、誤解している人の方が12割くらいなのではないかと思いますが、この言葉の元々の意味合いは「客=神」→「客=偉い」ではなく、「神様がお客さんとして来ても恥じない仕事をしましょう」というものだったと聞きます。聞きますっていうか、 多分Google先生に教えてもらったんだと思いますが。

 いくら仕事とは言え人間なので常々相手を神様と思って100%の仕事をしつづけられるかといったらそれはさすがにウツにでもなるだけなんじゃないかというところではありますし、"客は神!"なんていう姿勢でお客様に来られたらそれはもう丁重じゃなくお断りするのみですが、できる限りそういった気持ちを保って仕事をして結果的に神様に見られてもOKなものに出来ればこそお客様方も喜ぶし、結果的に自分のためにもなって+のスパイラルが生まれるのではないかなと思います。

 やたらと長くなった割にはさして中身のない文章となりましたが、仕事への姿勢として。コロナは収束するのかどうかの2021年。1週目が過ぎてそろそろ正月ボケも直ってきたかというところでしょうか、皆々様ぼちぼちがんばっていきましょう。


Thank you for reading.

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